夜の帳が下りる頃、ふらりと立ち寄りたくなる、そんな設えの良い店がある。
「福岡・佐賀版ミシュラン」に掲載されたこともある「楽縁」だ。
暖簾をくぐって店に入ると、趣のある落ち着いた雰囲気の店内。上を見上げれば、大きな梁。和風の佇まいが何とも心地良い。
玄界灘や近郊で獲れる新鮮な魚介類を使った料理をはじめ、一頭買いで仕入れる佐賀産和牛や自家の畑で栽培している季節の野菜など、地元玄海町の食材を使って和風・創作料理でもてなしてくれる。
中でも“豚の角煮”は定評のあるメニューだ。
約6時間かけてじっくりと煮込み、次の日まで寝かすことで中まで味が染み渡り、照りのあるいい色に仕上がるそう。箸を入れると、しっとりした肉がホロホロとほぐれる柔らかさ。しかもぷるんとした甘みのある上質な脂は、意外にもあっさりしている。聞けば、使用しているのは徹底した飼育管理のもと、自然の中で育てられた“肥前さくらポーク”。大将が太鼓判を押す佐賀の豚だ。
国産の稚魚から大切に手をかけて育てた、地元のブランド鯛“穂州鯛”を使った“鯛茶漬け”も人気が高い。独自で味付けをした鯛の切り身の上に、カツオと昆布から丁寧にとった出汁を茶碗に注ぎ入れる。“穂州鯛”独特のもっちりした食感と甘みを、お茶漬けとして贅沢に味わえる逸品。
店はカウンター・掘りごたつ式のテーブル・座敷もあるので、お一人様から家族連れの方まで広く利用できるのも嬉しいところ。
「お客様にはこの店で“楽”しい“縁”を結んでいただきたい」と大将・山﨑力さん。
料理と空間を存分に堪能できる「楽縁」で、心ゆくまで楽しんでみてはいかがでしょう。
楽縁
佐賀県東松浦郡玄海町今村4571-1
TEL 0955-52-5321
営業時間 17：00～22：30（LO.21：30）
*日・祝 17：00～22：00（LO.21：00）
定休日 毎週月曜・第三日曜